葛藤(かっとう)があるってことは、自由だってことなんだよ――
自称天使の少年《かぼ》と出会って、僕は本当の自分に気づきはじめた――。
「僕が一番書きたかった本!」
カリスマセラピストが魂をこめた、心を揺さぶる感動ストーリー
《かぼ》は、自分のことを天使だと思っていた。
長く病気を患っていた彼の身体は、十二歳の少年にしてはずいぶんと小さかった。けれども、輝き出るその陽気さは、死が近づいていることなど少しも感じさせなかった。
「最初から無条件に与えられるものなんかないんだ――」病室の大きな窓から空を眺めながら、《かぼ》は、いつものあのませた口ぶりで言った。「どんなものでも、半分は、ボクたちが自分で努力して掴まなくちゃいけない。そうすれば、残りの半分は神様がプレゼントしてくれるんだ」
(本文より)
「この本は、実は、20年前から僕が書きたいと思っていた本なのです」
著書も、20冊近く出させていただきましたが、これほど時間をかけて、エネルギーを注いで書いた本はこれまでなかった。「本当にどうしてもこれを書きたいんだ!」という気持ちになれることなどは、なろうとしてなれるものではない。一生のうちに何度もあるものではないと思うのです。
その意味でも、『かぼ』は、僕にとってとても大切な作品です。