「経済発展の範(はん)とすべきは、米ソその他の白人国ではなく、日本である」
ピーター・F・ドラッカー
ドラッカーが評価した日本人、ドラッカーを手本とした日本人
――巨人と日本を結ぶ箴言(しんげん)59から、明日が見えてくる
共通認識は「企業は人なり」
*ドラッカーが評価する「渋沢栄一と岩崎弥太郎」が、日本にもたらしたものとは?
*日本の「イノベーター」たちの功績に見る経営戦略
*福沢諭吉の「智」は、ドラッカーの「ナレッジ」と同義語だった
*ドラッカーも松下幸之助も「官」に噛みついた
マネジメントとは、イノベーションとは、
マーケティングとは、利益とは、そして社会とは
――ドラッカーの真髄が分かる決定版
日本がこの変革期を乗り越えるために――竹村健一
ドラッカーの思想には、断じて古びない先見性が詰まっている。同時に、本書から浮かび上がるドラッカーと日本の先人との「共通認識」の多さにも驚かされる。
「日本は遅くとも2010年までの間に、劇的変化に見舞われる。その引き金は政治危機か、財政危機か、年金危機である」(2001年、テレビ番組での発言)――ドラッカーの予言どおりになってしまった。
そしてまさに今、日本人はドラッカーの教えから、日本の未来図を求めようと躍起になっている。だがその前に、ドラッカーと同じことを考え、実行していた日本人が、すでに存在していたのだということに思いを馳(は)せてほしい。日本の先人たちの功績を知るとともに、ドラッカーが日本の経営者を賞賛したのはなぜなのか。それらを本書で検証することが、変革期を乗り越える勇気と知恵につながるだろう。
(監修者まえがきより)