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ヘンな日本美術史
ヘンナニホンビジュツシ
著者名 山口 晃

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ISBNコード 9784396614379
判型/頁 四六判ソフト/256頁
価格 1,980円(税込)
発売日 2012/10/31

山口晃 初の書き下ろし「画論」

恐るべし、「日本人の絵」
雪舟、円山応挙、岩佐又兵衛……
日本美術には「ヘンなもの」がいっぱいだった!

幕末、ある西洋人が日本人の描いた似顔絵を見て尋ねました。
「なぜ、横顔を描いているのに目は正面を向いているのか?」
その日本人は答えました。
「本当だ。今まで気づかなかった」
西洋美術が写実の限界を感じるもっと前から、
日本人はドキドキするような絵画の冒険をしてきたのです。

日本人が培(つちか)ってきた絵、失った絵とは
自分が描いたということにこだわらなかった「鳥獣戯画」の作者たち。人も文字もデザイン化された白描画(はくびょうが)の快楽。「伝源頼朝像」を見た時のがっかり感の理由。終生「こけつまろびつ」の破綻(はたん)ぶりで疾走した雪舟(せっしゅう)のすごさ。グーグルマップに負けない「洛中洛外図」の空間性。「彦根屏風(びょうぶ)」など、デッサンなんかクソくらえと云わんばかりのヘンな絵の数々。そして月岡芳年(つきおかよしとし)や川村清雄(かわむらきよお)ら、西洋的写実を知ってしまった時代の日本人絵師たちの苦悩と試行錯誤……。絵描きの視点だからこそ見えてきた、まったく新しい日本美術史!