「五七五」の源流から説き起こし、
その変遷、発展を名句とともに、ひとつかみ!
芭蕉を知ること。それが「日本人の教養としての俳句理解」の入り口
近代俳句を指導してきた高濱虚子(たかはまきょし)は「徳川初期から明治大正の今日に至るまで、多少の盛衰もあり多少の変化もあるにしたところで、要するに俳句は即ち芭蕉の文字であるといって差支ない」と言っている。
近代に入っての種々の試みも確かに興味深いが、今は芭蕉とその周辺を知ることによって、俳句とは何かを知ることとしたい。それが日本人の教養としての俳句理解につながる─────「はじめに」より