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証言・福島第1原発──1000日の真実
全電源喪失の記憶
ゼンデンゲンソウシツノキオク
著者名 高橋秀樹
在庫なし

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ISBNコード 9784396615208
判型/頁 四六判ハード/328頁
価格 1,870円(税込)
発売日 2015/03/05

朝日新聞「吉田調書報道」を打ち砕いた
ジャーナリズムの金字塔、ついに単行本化

暴れる原子炉と最後まで闘い続けた男たち
俺と一緒に死ぬのは誰だ
免震重要棟で所長・吉田昌郎は瞑目した

綿密な取材でよみがえる「あの時」と「あれから」
◎官邸からの中止命令にもかかわらず、なぜ現場では注水を続けたのか。
◎所員に「構内の線量の低いエリアで退避」と命じた吉田所長の真意とは。
◎福島第2原発へ退避することを選択した者たちの逡巡。
◎最後まで残った「フクシマ50」たちの命をかけた壮絶な覚悟。

史上最悪の原発事故を目の前に、男たちは何を思ったか
事故発生から5日目の朝、2号機の格納容器圧力が異常に上昇していた。格納容器が破損すれば放射性物質が大量に拡散してしまう。構内で事故対応を続けることはおろか、12キロ南の福島第2原発も放棄せざるを得なくなる。福島県だけでなく首都圏も避難することになるだろう。東日本壊滅。免震棟の緊急時対策本部で本部長席に座る吉田は「もう駄目かもしれない」と覚悟していた。事態を回避するすべは見つからない。万策尽きて静かに目を閉じ、腕を組んだ。(本文より)