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日本人が見た1894年の李氏朝鮮
朝鮮雑記
チョウセンザッキ
著者名 本間九介/クリストファー・W・A・スピルマン

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ISBNコード 9784396615536
判型/頁 四六判ソフト/360頁
価格 1,980円(税込)
発売日 2016/01/29

長らく黙殺されていた“幻の書”が、待望の現代語訳で、
120年ぶりの復刊!

村落、市街、商売、差別、喧嘩、冠婚葬祭、性風俗、日本人居留地……
日本人が記録した、日清戦争前夜の朝鮮半島の姿。
“常漢(じょうかん)(サンノム)は、どんなに才学があったとしても、文武の高等官になることはできない。もっとも、近ごろは、賄賂(わいろ)の多少によって県監(けんかん)に任じられたものもある。両班(りょうはん)(ヤンバン)は、科挙(かきょ)にさえ合格すれば、どんな役職でも買うことができる。これが、かの国の制度である”(「両班と常漢」より)
“私は、なんと、小便で顔を洗うところを目撃したことがある。その人が言うには、「肌艶(はだつや)がよくなる」と。さらに、室内に真鍮製の溺壺(しょうべんつぼ)を置き、客を迎える席でも、これを目につかない場所に移すようなことはしない。そればかりか、尿意を催すと、すぐにこれをとって用を足し、また傍(かたわ)らに置く。”(「便所」より)

なぜ日本は、清と戦い、朝鮮を併合することになったのか。
歴史を考えるヒントがここにある。
「当時、アジア主義という思想を抱いていた一人の若い日本人が、国家の近代化とは何か、欧米の帝国主義とアジアの関係はいかにあるべきかといった、壮大な問題について思索(しさく)をめぐらせながら生みだした作品でもある。そうした点にこそ、今日、『朝鮮雑記』が再出版される意義があるのではないかと思われる。
監修者としては、この書籍が、広く一般の日本人に読まれ、いままではほとんど語られることのなかった歴史への新たな議論が起こることを願ってやまない。」
――クリストファー・W・A・スピルマン