あの監督、あの選手、あの試合――
サムライはどこまで世界に近づいたのか
サッカー放送歴35年。
五輪、W杯の現場を見つづけた
“実況のカリスマ”が
日本サッカーの道のりを解き明かす
W杯ロシア大会は目前だ
サッカーの戦いは、山の征服に似ている。
世界が目指す高み、W杯(ワールドカップ)を日本が初めて意識して戦ったのは1954年のスイス大会のことだ。それから60年を超えたいま、日本代表は確実に世界の巨峰W杯に繰り返し挑む時代を迎えている。
サッカー放送に携(たずさ)わって35年。放送に関わりながらこの山へのアタックを遠く近く見ていくうちに、さまざまな体験をした。近づく2018ロシア山塊(さんかい)へのチャレンジを前に、放送席から見続けた日本山岳隊のW杯への道程を振り返ってみたい。(本書「はじめに」から抜粋)
名実況は綿密な取材から生まれる
選手の「人事」に見るハリルホジッチの「考え方」
勝敗を大きく左右するコンディショニングメニュー
五輪を目指していた時代からW杯の時代へ
初めての外国人監督、オフトの誕生とJリーグ開幕
喋りながら血の気が引いた――ドーハの悲劇
「世界」との差を思い知らされた98年フランス大会
トルシエとジーコの決定的な違いとは
イヴィチャ・オシムの本領が発揮された夜
(本書の内容から)