平成30年と目される「上皇」への退位。
幼少期から皇太子時代を経て今日に至るまで
そのご発言に滲(にじ)み出る本当の“胸の裡(うち)”とは――
「何よりもまず国民の
安寧(あんねい)と幸せを祈ることを
大切に考えて来ました」
私たちの心を揺さぶる「言葉」
●つぎの世を背負って新日本建設に進まなければなりません。それも皆私の双肩にかかつてゐるのです。(昭和20年、終戦の日に書かれた作文)
●昭和天皇を始めとする古くからの天皇のことを思い致すとともに、現代にふさわしい皇室の在り方を求めていきたいと思っております。(平成元年、即位に際して)
●私自身にとり、深い喜びをもたらしてくれたのは皇后との結婚でした。(平成16年、70歳のお誕生日に際し)
●この大災害を生き抜き、被災者としての自らを励ましつつ、これからの日々を生きようとしている人々の雄々しさに深く胸を打たれています。(平成23年、東日本大震災から5日後)
人間・明仁天皇の実像に迫る
象徴――日本国憲法に規定された「象徴」として、あり方を自ら模索された
祈り――被災地や福祉施設へのお見舞いは「平成流」
平和――疎開先で聞かれた玉音放送。「先の大戦」への思いを示す「お慎みの日」とは
世界――国際親善での外国ご訪問。その影響力は「外交官100人分」
孤独と幸福――「私人」と「公人」の間で、美智子さまと歩まれた日々
(目次から)