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遺す言葉―「寂庵だより」2017−2008年よりー
ノコスコトバー「ジャクアンダヨリ」ニセンジュウナナ−ニセンハチネンヨリ
著者名 瀬戸内 寂聴

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ISBNコード 9784396617776
判型/頁 四六判ソフト/352頁
価格 1,540円(税込)
発売日 2022/03/31


誰かを幸せにするために
よく動き、よく働いた。

寂聴さんが編集長を務めた「寂庵だより」から
2008年から2017年までの晩年の随想、10年分を収録。

これはもう、生きすぎたケジメをつけなければならぬ時がきたと
覚悟を決めた。
決めたものの、その実行が以前のようにさっさとできないのである。
遺書も書けていないし、身辺整理も何一つ出来ていない。
このままでは死にも出来そうにない。(「生きすぎたケジメ」より)

「寂庵だより」を始めたのは私が64歳の時で
出家から13年が経っていた。

もう、今夜死んでも不思議ではない年齢だ。
今となっては、何も思い残すことはない。
書き足りない想いもない。
出家したおかげで、あの世を私は信じている。
あの世で、先に逝ったすべての人に
再会できると信じている。(「法臘四十歳」より)