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誰も知らない プロ野球「審判」というお仕事
ダレモシラナイプロヤキュウシンパントイウオシゴト
著者名 篠宮愼一
在庫なし

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ISBNコード 9784396620394
判型/頁 四六判ソフト/232頁
価格 1,466円(税込)
発売日 2009/07/27

「親分」激賞!

審判はカラオケが大好き?/三塁塁審はつきあいが悪い?/“ミスター”はいつまでもスーパースターだ/はじめての球審! 落合選手のひとことがグサリ/「審判にアジャストする」天才イチローの凄さ/選手の中にはアカデミー賞級の凄い役者もいる/ホームラン賞は審判ももらえる!/消しゴムは、立派な「野球用品」である/名審判に辞表を出させた甲子園の罠/こんな「変化球」は見逃すにかぎる!

もしかしたら、監督は私の心中を見透かしていたのかもしれない。退場宣告への嫌がらせとして、このイニング終了後、すべての選手を交替させてしまったのだ。〈中略〉
「篠宮、口だけ動かせ」
おそらく私と監督のやりとりを見ていて、「なにかやりそうだな」と思ったのだろう。昔の無声映画ではないが、私が放送室に向けて、彼の指示どおりに口だけを動かす。東水流公式記録員は、いかにも私の口の動きに合わせているかのように、メンバー表を見ながらうなずく。「もういいよ」。そういうと、彼は監督が交替を告げているときに書き留めていたメモを、ウグイス嬢に手渡した。彼はすべてを覚えていてくれたのである。〈本文より〉