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世界の傑物5 チェーホフ
セカイノケツブツ5チェーホフ
著者名 ヴィリジル・タナズ/谷口きみ子/清水珠代/海野 弘
在庫なし

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ISBNコード 9784396620714
判型/頁 A5変ソフト/396頁
価格 1,980円(税込)
発売日 2010/12/10

海野弘=解説
細部が豊かで、しかも全体的な広がりがある。
チェーホフに新しい光を当てる伝記――

ロシア文学のリアリズムの伝統を継ぐ最後の人というのが、これまでのチェーホフの位置であるらしい。なぜチェーホフが19世紀ロシア文学の最後の人とされるかというと、ロシアの世紀末の文化がこれまできわめて低く見られてきたからである。モダニズムの最初の人として、文学だけでなく、芸術、音楽、工芸、建築、園芸などの、世紀末の広い地平に解き放って、その多様で、豊かな世界の中で、チェーホフにふたたび出会いたい。
海野 弘

チェーホフ
帝政ロシア末期を代表する世界的作家。短編小説の名手で、『かもめ』『ワーニャ伯父さん』『三人姉妹』『桜の園』の4大戯曲を残した。農奴の祖父を持つ貧しい生まれながら医師となり、執筆と並行して医療や地域活動に献身。流刑地だったサハリン(樺太)にも赴いた。

珠玉の小説を紡ぎ出し、戯曲が舞台でいくら喝采を浴びても、自分には文学の才能がない、著述業はほんの副業でしかない、そうかたくなに思い込んでいた医師にして作家のチェーホフ。モーパッサンの短編のように、シェークスピアの演劇のように、その作品がどれほど愛され続けてきたかは、言うまでもない。