圧巻の山岳シーン、骨太の人間ドラマ。著者渾身の感動長編!
ここで逃げたら、死ぬまで人生から逃げ続けることになる――
ハンデを背負った3人の若者と、未来を手放した伝説の登山家。運命の出会いが、“祈りの峰”への扉を開く。
ヒマラヤを舞台に、人間の希望を描く感動長編!
<夢を持て。生きている、ただそのことを喜びに変えられるような――>
自分がこの世界で生きた証として、たとえ名もない頂でも、そこに人類初のアイゼンの爪痕を残すこと――。
そこから得られる利益などなにもない。初登頂の栄誉は、登った者の胸の裡だけに刻まれる。
本来、すべての登山がそうあるべきなのだ。いや人生そのものがというべきかもしれない。
(本文より)