間違っているがゆえに、蠱惑に満ちている、その道――
激しくも静かな恋愛小説
その先にあるのは、楽園か、それともデッドエンドか。
いつまで、どこまで、つづくのかわからない、正しいのか、間違っているのか、知るすべもない愛の行方――。
ばらばらになった家族と、それぞれが大切に思う人たちのラブ・ストーリー。
涙と笑い。光と陰。過去と未来。
そしてたくさんの“愛”に満ちた人生――
ベストセラー『エンキョリレンアイ』の著者が描く激しくも静かな恋愛小説。
ベッドの上で、指切りをした。「死ぬまで、一緒」と。
その日から、冬さんは週の半分を、あたしの部屋で過ごすようになった。
以来きょうまで、あたしたちはくっついている。
まるで犬と飼い主みたいに。どっちが犬で、どっちが飼い主か。
それはその時々によって、替わる……。
(「行き止まり」より)