この放送が終わったら、リスナーがひとり死ぬ――。
ラジオの深夜番組に届いた自殺予告メール。
残された時間は6時間半――
狭いラジオブースの中で、男たちの息詰まる闘いが始まった!
ベストセラー『誘拐』の著者が放つ白熱のタイムリミット・サスペンス!
「番組を聴いたら、死のうと思っています――」
ラジオの深夜番組に自殺予告のメールが届いた。ディレクターの安岡は放送のなかで自殺の翻意を呼びかけようと主張。だが、いたずらの可能性も否定できないと、局の幹部は安岡の訴えを退(しりぞ)ける。パーソナリティの奥田も「死にたいヤツは死んだらええ」と取り合わない。焦る安岡。1年前、イジメを苦にして自殺した息子を救えなかった過去を持つ安岡には、このメールにこだわる強い想いがあったのだ。同じ過ちは繰り返さない。番組終了まで6時間半。狭いブースを舞台にラジオマンの熱き闘いの幕があいた!