大好きだったおばあちゃんは
私たちに大切なものを遺(のこ)してくれた。
3人の少女たちの
青春が刻まれた西洋館
そこを訪れた私たちが
見た光景は――
<さくらの丘>を満(み)ちるたちに遺(のこ)す――。
遺書には、祖母が少女時代を送った土地を譲(ゆず)ると書かれていた。
一緒に渡されたのは古びた鍵がひとつ。
祖母の2人の幼なじみも、同じメッセ−ジをそれぞれの孫たちに伝えていた。
なぜ、彼女たちは孫にその土地を遺したのか。
鍵は何を開けるものなのか。
秘密をさぐりに3人の孫は、祖母たちの思い出が詰まった地を訪れた――。