生きる。
生きぬいてやる──
政争に巻き込まれ、汚名を着せられた若き3人の侍。
執拗に追っ手は迫り、峻烈なる戦いのときが──!
「いわば、おぬしたちは、藩のために命を賭けた忠臣となる」
ある日、道場の兄弟子であり、自分を徒士(かち)に推挙してくれた恩人である越村(こしむら)に呼び出され、中老深田(ふかだ)の暗殺に加担することとなった若き藩士畑中宗次郎(はたなかそうじろう)、宇田川峰吉(うだがわみねきち)、篠田弥八郎(しのだやはちろう)。だがそれは、もうひとりの中老木崎(きざき)の狡猾な策略であり、3人にすべての罪を押しつけるものだった──。
暗殺遂行後、闇打ちをかけられ、ただちに藩から追われる若き侍たち。待ちうける罠、そして討っ手。彼らは生き延び、無事汚名を晴らすことができるのか!?
剣豪小説の名手が放つ、迫真の剣戟、ここに誕生!