豪華絢爛の本格ミステリ、誕生!
「あきれたものね、無能な探偵だこと」
欧州の小国を訪れた森江春策(もりえしゅんさく)。
ツンデレお姫様とともに、不可能犯罪と国家を揺るがす陰謀に挑む!?
お伽の国で、森江を待ち受けていた冒険とロマンス!
「お力を貸してください――」昔なじみの鞠岡未来生(まりおかみきお)から助けを求められ、欧州の小国“ヴェルデンツ大公国”に向かった弁護士兼探偵の森江春策。なぜか到着するや大歓迎を受け、大公ヘルマン七世から晩餐の席で解決を頼みたい重要案件があると告げられる。そこへ彼の妹、大公女(プリンセス)ヴィルヘルミーネが飛び込んできた。宮殿内の通信塔で殺人事件が起こったのだ。2人が射殺され、森江たちが駆けつけるまで誰も出てくる者はいなかった。塔内にいた未来生が最有力容疑者になるが、凶器は現場にない。勅任捜査官となった森江は解決に乗り出すが、行く先々でおてんば大公女に振り回されるのだった……。