女王は殺された!?
邪馬台国(やまたいこく)とは何だったのか?
現代の不可能殺人が導く、その正体──
驚天動地のトリックで贈る本格歴史ミステリー!
「邪馬台国(やまたいこく)を見つけた。『親魏倭王(しんぎわおう)』の金印を見た……」
歴史研究者だった祖父の言葉を糸口に、ライター黒覇王樹(くろはおうき)が“魏(ぎ)の使者の目的は女王暗殺だった”という説を発表した直後、何者かに襲撃される。危機を救った謎の美女上偶一十三(じょうぐうひとみ)は、祖父の研究仲間鏡英輔(かがみえいすけ)の子孫に黒覇を引き合わせた。
日本が太平洋戦争へと突き進んでいた時代、祖父と鏡は、卑弥呼の墓を守り続けているという者たちに接触していたのだ。邪馬台国の末裔(まつえい)を称する彼らには、“卑弥呼が密室で殺された”という驚くべき秘密が伝えられていた。
黒覇が墓の発掘を依頼され、山中の村を訪れた夜、女王として君臨する老女を潜入者が襲う。さらに、拘束(こうそく)したはずのその暴漢が密室で死体となって発見され……。
邪馬台国の真の姿は? 執拗(しつよう)な襲撃者の正体は? 現代の不可能犯罪が、古代の密室殺人を解き明かす歴史推理誕生!