気鋭の新人が描く、驚天動地の本能寺!!
ぬしが信長を殺しても、謀反と言わせぬ術(すべ)がある。
無二の友の知略を得て、明智光秀が起(た)った!
家族、友、そして民のため………
信義を貫く武人の壮絶な生き様!
姉川(あねがわ)合戦の敵中突破で織田信長(おだのぶなが)をあと一歩まで追い詰めた
猛将・磯野員昌(いそのかずまさ)。浅井長政(あざいながまさ)の忘れ形見にして当代一の戦略家も一敗地にまみれ、
近江高島(おうみたかしま)で幽閉同然の日々を送っていた。だが天正(てんしょう)十年、信長が
わずかな供回りとともに本能寺(ほんのうじ)に宿泊するという報(しら)せを掴(つか)む。
千載一遇(せんざいいちぐう)の機を見出した員昌は、莫逆(ばくぎゃく)の友・明智光秀(あけちみつひで)とともに、
信長暗殺に乗り出す。長き雌伏(しふく)の時を経た、乾坤一擲(けんこんいってき)の大勝負とは──!?