できたらきみと生きていきたい──
かつて、乾燥した木々がこすれ合って
発火する山火事のような恋をした。
でも今、そんな熱さは、失われてしまった……。
リアリズムの名手が描く、大人の恋愛&家族小説
「好きになってしまいました」
柴田直太朗(しばたなおたろう)39歳。バツイチ子持ちの編集者、再婚の可能性は今のところなし。山内百恵(やまうちももえ)39歳。婚活もうまくいかず、恋に臆病な独身書店員。仕事の場で出会った二人は、やがてお互いが抱える悩みを分かち合っていく。シングルファーザーの子育て、病への不安、親との確執……。もどかしくも惹かれあう大人の男女の恋と、家族の再生を描く感動作。