HOME > 書籍 > 祥伝社の書籍 > 春雷




春雷
シュンライ
著者名 葉室 麟

在庫あり

※在庫について
ISBNコード 9784396634612
判型/頁 四六判ハード/312頁
価格 1,760円(税込)
発売日 2015/03/10

大反響を呼んだ『蜩ノ記』『潮鳴り』に続く
羽根(うね)藩シリーズ、待望の第3弾!
その心、天さえ知らず──
怨嗟(えんさ)の声を一身に受け止め、改革を断行する新参者。
鬼と謗(そし)られる孤高の男の想いとは?

恐れず、ぶれず、ためらわず。
ただ一心に大願を遂(と)ぐ───
鬼隼人(おにはやと)、許すまじ──財政難に喘(あえ)ぐ豊後(ぶんご)・羽根(うね)藩には、怨嗟(えんさ)の声が渦巻いていた。15年前に仕官、やがて御勝手方総元締(おかってかたそうもとじめ)に任じられた多聞(たもん)隼人が、藩主・三浦兼清(みうらかねきよ)を名君と成すために、領民家中(かちゅう)に激烈な痛みを伴(ともな)う改革を断行したためであった。そんな中、誰も成し得なかった黒菱沼(くろびしぬま)の干拓の命(めい)が下る。一揆(いっき)さえ招きかねない難題であった。それにも拘わらず、隼人は家老に就くことを条件に受諾。工事の名手で〈人食い〉と呼ばれる大庄屋・佐野七右衛門(さのしちえもん)、獄中にあった〈大蛇(おろち)〉と忌(い)み嫌われる学者・千々岩臥雲(ちぢいわがうん)を召集、難工事に着手する。だが、城中では、反隼人派の策謀が蠢(うごめ)き始めていた……。