すべての猫が
虹の橋で
愛する人と
再会できますように──
猫と暮らす美しい女(ひと)の願いは叶うのか。
寂しがり屋の人間たちと愛くるしい猫の日々を綴った長編小説
猫の世話をするだけの簡単なお仕事──喫茶 虹猫
こんな求人募集を見て、獣医大学1年生の僕はある古ぼけた喫茶店を訪ねた。そこで待っていたのは、「猫バカ」で引きこもりの美しきオーナーと里親募集中の捨て猫たち。任された仕事は、厄介な婆さんが住む猫屋敷の掃除と店の猫に生涯愛してくれる飼い主を探してやることだったが、次々と面倒な事情を抱えた客人が現れて……。
勉強一筋だった僕に、初めて放っておけない存在が出来た。