電車通勤者、必読!
“加害者”にされたら最後―――
戦慄(せんりつ)の裏ビジネス!
被害者役+目撃者役+弁護士が組んだ最凶チーム。
誰もが被害者になりうる、
現代の闇を抉(えぐ)る白熱サスペンス!
「この人、痴漢です」
――次にその叫び声を聞くのは
あなたかもしれない。
都内に事務所を構える弁護士の木塚(きづか)は、魔性の女子高生桃香(ももか)らとともに裏稼業(うらかぎょう)に手を染めていた。満員電車の車内で痴漢冤罪(えんざい)をでっち上げ、木塚が介入、何の罪もない男たちから示談金を搾(しぼ)り取るのだ。順調に“加害者”を作り上げるある日、木塚が標的に選んだのは若手ナンバーワン俳優の松岡(まつおか)だった。イメージ作りのために、事務所があえて舞台稽古(げいこ)に電車を使わせていたのだ。映画やドラマ、コマーシャルに引っ張りだこの松岡からなら5000万円は引っ張れるはず――だが、罠(わな)に嵌(は)めた松岡の事務所の社長・吉原(よしはら)は、闇社会との繋(つな)がりも囁(ささや)かれる曰(いわ)く付きの男だった……。出会うはずのなかった二頭の凶獣が顔を合わせた時、電車という餌場(えさば)を争う死闘の幕が上がった!