海辺の民宿に季節はずれのお客さんが運んできたのは――
二泊三日の素敵な奇跡!
ようこそ、わが愛しのグランオテルへ!
東京から特急列車でわずか1時間20分、青い海と月色の砂浜が美しい南房総・月ヶ裏(つきがうら)。この町で生まれ育った私、藤平夏海(ふじひらなつみ)は17歳の高校2年生、民宿「房総グランオテル」の看板娘だ。相棒は、すさまじい美少女なのに中身がアホすぎる従姉妹(いとこ)のハルカ。私たちの楽しみは、オフシーズンにしかできない客室でのお泊まり会だった。明日は休校、空室ありの絶好のチャンス! のはずだったのに、今日のお客さんたちはどこか様子がおかしくて……。
海辺の民宿を舞台にとびっきりの奇跡が起きる、最高にキュートな物語。