人生経験が多いのも、悪くない。
年上女子と年下男子のあられもない素敵な世界。
「好き」とか「愛している」とかより、もっと自分勝手で
醜い「欲しい」が欲しい。
認めたくない己の欲が、「ばかなの?」の一言で
一蹴され、爽快。
ーーーーーーーー新井見枝香(エッセイスト)
あの禁断の三日間が身体にこびりついているーーー
十五年後、再会したふたりは!?
ある日、犬の散歩をしていた小学六年生の志摩佳月は、
虐待の痕がのこる小学一年生の明日見柊を拾う。
秘密の場所に柊をかくまった佳月は、お世話をするうち、
恍惚にも近い感覚を覚える。
ところが三日目、
監禁の発見におびえた佳月はやうなく柊を解放。
同じころ、柊の父親が行方不明になる。
(「わたしのいけない世界」より)
“欲”に目覚めた女たちの珠玉の連作短編集