1959年に貸本出版社の日本漫画社から刊行された単行本の復刻です。子どもマンガでありながら、作者独自の世界観が明確に表現されている、もっとも多産な1年に執筆・発表された秀作です。カラーページも含めての完全復刻は今回が初めてとなります。デビュー作「こがらし剣士」から代表作「忍者武芸帳」への過渡期の創作の秘密をうかがうこともできる興味深い一作です。 悪戯ばかりして周囲を困らせる少年と姉のふたりが放浪の旅で凄腕の浪人と出会い、家族のような交情を交わすが、悪党に襲われ思わぬ悲劇がおきます。謎の浪人が本当の正体を現し悪党を倒しいずこへかと去って行きます。解説小冊子付きです。