ヘンダーソン看護論研究の第一人者による長年の成果の集大成。
◆本書序文より
私が『看護の基本となるもの』に出会ったのは1960年の公表時で、まさに看護を模索していた看護学生のときであった。そして今日に至るまで、私の職業人生は、『看護の基本となるもの』とともに歩んできたように思う。
その歩みのなかで、最重要課題があった。それは『看護の基本となるもの』を看護実践に生かすことである。それによって個別性を大切にした密度の高い看護の質を示すことが可能になる。そして、看護実践への有効的な生かし方を、看護の現任者および将来現任者となる看護学生に教育・啓蒙することであった。この重要課題に50余年傾注し、集大成を一冊の本としてまとめた。
この一冊が、すべての看護専門職者にとって有益であってくれることが私の最高の喜びであり、至上の幸せである。
第T章 本書「ヘンダーソン看護論と看護実践への応用」の学び方
1 本書「ヘンダーソン看護論と看護実践への応用」は誰のために
2 本書「ヘンダーソン看護論と看護実践への応用」からの学びの特徴
3 本書「ヘンダーソン看護論と看護実践への応用」
第U章 「基本的欲求」の概念のなかに看護の独自性を見出す
1 基本的欲求の概念にふれた看護学生時代
2 小児結核児の基本的欲求充足から学んだ看護の独自性
3 ナイチンゲールとの比較−“Notes on Nursing”の目次と基本的看護の構成要素
第V章−T 『看護の基本となるもの』看護論における看護目的論・看護対象論・看護方法論
1 看護論としての『看護の基本となるもの』を理解する
2 看護目的論
3 看護対象論
第V章−U 「人間の基本的欲求」各論
第W章−T 看護方法論
看護方法論総論
第W章−U 「基本的看護」各論
第X章 ヘンダーソン看護論に基づく看護過程展開
1 大腿骨頸部骨折を手術により回復した事例の看護過程展開にあたって
2 大腿骨頸部骨折を手術により回復した事例の看護過程の実際